離婚協議書の内容

離婚協議書の内容について決める事

⑴親権者等の指定
離婚をしようとしている夫婦間に未成年の子どもがいる場合には、夫婦のどちらか一方を親権者に定めなければなりません(民法819条)。また、協議離婚の届書に親権者の氏名を記載してその旨を届け出なければなりません(戸籍法76条)。子どもの監護養育は親権の内容であるので親権者と別に監護権者を定めない限り、親権者の指定があれば、その者が監護養育権が発生します。

⑵離婚に伴う給付
①慰謝料請求
相手方の有責行為によって離婚を余儀なくされた配偶者は、相手方に対し、不法行為による慰謝料請求権を有します(民法709条、710条)。この慰謝料はいわゆる離婚慰謝料で、不貞行為の相手方に対する損害賠償請求や配偶者からの暴力などの行為自体の不法行為の損害賠償請求とは異なります。

②財産分与
離婚の際に、配偶者の一方は他方に対し財産を請求する権利を有します(民法768条)。
財産分与には3つの要素があると言われています。
ⅰ.清算的要素
婚姻中に形成・維持された実質的共同財産の精算
ⅱ.不要的要素
離婚によって自活できない一方当事者に対して、経済力のある他方が扶養する趣旨
ⅲ.慰謝料的要素
有責配偶者への離婚に至らしめた当事者に対して不法行為による損害賠償請求権

③養育費請求権
離婚により未成年の子どもの親権者(監護養育権を持つ)に対して子どもを扶養するための費用を請求することができます。
※子どもの養育費用は一般的には子どもが成人に達するまで長期の期間をかけて毎月給付するというもので、長い年月を経ると養育費を支払う側の環境も変わってきて支払いが滞ることもしばしば発生します。そこで公正証書により離婚協議書に養育費について定めることにより裁判手続きをすることなく強制的に支払いを実行することができます。

⑶面会交流
離婚後の「父又は母と子どもとの面会及びその他の交流」が規定されています(民法766条)。
この場合、子どもの利益を最も優先して考慮しなければならないとされています。
ただし、当事者間に対立的な姿勢が強い時には詳細な内容を決める必要がある場合があります。

弊所では離婚協議書の作成を専門的な立場からアドバイスを行っております。
広島で離婚協議書に関してのご相談・お問い合わせは下記フォームから

Follow me!

コメントを残す

離婚協議書

前の記事

離婚の方法